「これ、もう限界じゃないですか?」

Logistics-issues.jpg 物流2024年問題

食品値上げ減速の裏で進む「物流費要因73.6%」の圧力――

供給網に蓄積する静かな危機とは

表面上の減速と積み上がるコストの重圧

2026年4月30日に発表された帝国データバンクの
「食品主要195社」価格改定動向調査をひも解くと、
2026年5月の飲食料品値上げは70品目にとどまった。
単月で100品目を下回るのは4か月ぶりのことだ。
1月から9月までの累計で見ても6290品目。
前年同時期が1万4409品目だったことを考えれば、
数字の上では約6割減という大幅なペースダウンに
見えるだろう。だが、この表面的な数字だけで価格高騰の
波が去ったと考えるのは早計だ。

「トラックドライバー = 底辺職」などとのたまう
人間が、実は単なる世間知らずなワケ

実態はむしろ、深刻さを増している。
1回あたりの平均値上げ率は約15%と、前年と同水準の極めて
高い数字が続く。改定の回数こそ減っているが、
一度に上乗せされる負担の重さは変わっていない。
値上げの中身を見れば、その背景はさらに重い。
原材料高の影響は過去最高の99.6%に達しており、
ほぼ全ての改定に関わっている。それだけではない。
「包装・資材」が69.9%、「物流費」も73.6%と、
供給網を支える基礎的な費用が揃って高い水準で
止まったままだ。

特に、包装資材のコスト増が進む速度は目覚ましい。
中東情勢の緊迫に伴うナフサの供給不足は、製品を包んで
出荷するという物流の当たり前を根本から脅かしている。
現場の効率化だけで吸収できる範囲をすでに超えており、
その負荷が輸送網全体をじわりと圧迫し続けている。

今の値上げ件数の減少は、コストが下がったからではない。
消費者の離反を恐れる企業が、自らの身を削りながら、
限界まで改定を先延ばしにしている。
今、起きているのは嵐の前の停滞であり、水面下では解消されない
コストが静かに積み上がっている。

一括転嫁への戦略転換と後回しにされる物流費

5月の値上げが70品目にとどまり、累計で6290品目となった。
こうした動きの裏側には、作り手側の苦しいやり方の変化が
透けて見える。平均値上げ率が15%前後で止まったままなのは、
改定の回数を減らす代わりに、一度の機会で将来の分まで
上乗せしようとしているからだろう。

買い手の財布が厳しくなるなか、何度も小出しに価格を変える
余裕はもうない。結果として、まとめて上乗せせざるを
得ない状況に追い込まれている。こうした流れは決して
先行きが明るいことを示すものではない。
むしろ、一度に大きな負担を強いるしかないほど、
供給の仕組み全体が行き詰まっていることを物語っている。

現場を悩ませる費用の内訳も、偏りが目立つ。
原材料高が99.6%に達し、包装・資材が69.9%、
物流費が73.6%と、どれも高い水準から動かない。
なかでも、運ぶための費用の扱いが変わってきた点には
注意を向けるべきだ。2025年に8割近かった物流費の
影響が下がって見えるのは、中身の原材料や包材の費用が
膨らみすぎて、運び賃を価格に乗せる後回しにされて
いるからにほかならない。

削ることも価格に乗せることも難しい重みとして、
運び賃の負担は企業のなかに溜まっていく。
追い打ちをかけるのが、中東の情勢に左右される
ナフサの問題だ。包み紙や容器などの資材が足りなく
なれば、小分けにして運ぶ手間が増えたり、届く時期が
乱れたりする。そうなれば、輸送現場の効率は一段と
落ち込んでしまう。費用の上昇だけでなく、
モノがスムーズに回らなくなることへの懸念が強まっている。

価格転嫁の限界と目に見えない物流機能の低下

値上げの件数が大幅に減っても、現場の苦しさが和らぐ
わけではない。原材料費や運賃といった、ものづくりの
土台となる費用が下がっていないからだ。買い手の抵抗が
強まるなか、これ以上の値上げは難しい。
行き場を失ったコストは、表に出ないまま供給の仕組みの
内側に溜まっていく。

もはや、かかった費用をすべて商品価格に乗せることはできない。
そのしわ寄せは、配送の回数を減らしたり、届くまでの時間を
延ばしたり、あるいは積み下ろしの手伝いをやめるといった
形で現れている。目に見えにくいところで、運び届ける力が
少しずつ削り取られ、社会へと転嫁されているわけだ。
仕組みを維持する力そのものが細っている現状は、
私たちが思う以上に深刻な事態といえるだろう。

作り手である食品メーカーは、原材料、包装、輸送という
重なる負担に挟まれ、自ら飲み込める余力はすでに底を突いた。
なかでも体力の乏しい企業は、包み紙や容器などの業者から
猶予のない値上げを突きつけられている。

ナフサ不足を追い風に交渉を強める資材業界に対し、
運び手である輸送事業者は、荷主の苦しさを肩代わりする
格好で、運賃への上乗せを後回しにされている。
人件費に関わる値上げが49.4%まで落ち込んでいる事実は重い。
現場の働き手の取り分を削ることで、食品価格の跳ね上がりを
無理やり抑え込もうとする力が働いている。
そうした無理なやり方が、今の流通をかろうじて支えて
いるのが実情ではないか。

供給網を蝕む三つの重荷と輸送効率の悪化

今の状況を形作っているのは、解消しがたい三つの重荷だ。

まずは中東の情勢に端を発するナフサの供給不安が挙げられる。
これが包材の不足を招き、製品を出荷したくともできない
事態を引き起こす。次に、1ドル160円に届きそうな円安が
輸入にかかる費用を押し上げている。
燃料代や車両の部品代が膨らむことで、本来なら将来のために
使うべき設備投資の資金が失われている事も忘れてはならない。

そして、エネルギー代や人件費が一度上がると下がり
にくいという性質も厄介だ。2026年4月の時点で人件費による
値上げの割合は49.4%となっているが、賃金そのものが下がった
わけではない。高いまま固まった費用が、企業の稼ぐ力を
内側から削り、供給の仕組み全体を動きにくくさせている。

値上げが累計6290品目に減ったからといって、世のなかが
良くなっていると考えるのは少し気が早いだろう。
原材料費や運び賃が高いままである以上、その重みは外に
出ないだけで、組織のなかに溜まっているだけだからだ。

例えば、値段を変えずに中身を減らすやり方は、
外箱の大きさが変わらなければ、実質的には空気を運んでいる
のと変わらない。これは輸送の効率を落とし、
実質的な運び賃をかえって膨らませることにつながる。

また、容器などの資材代が上がり、それを飲み込めない
作り手が消えていけば、特定の場所を支えてきた配送の
つながりも守りきれなくなるだろう。
価格への反映が遅れているツケは、いずれ配送サービスの
質の低下や、モノが届かなくなるといった形で私たちの
前に現れるはずだ。

迫り来る事業縮小の波と失われる供給能力

これから先、私たちが向き合う未来は
いくつかにわかれるだろう。

今のままの状態が続けば、体力を削られた企業から順に
市場を去っていくことになる。
ナフサの不足がさらに深刻さを増す事態になれば、
包装資材の費用が製品の値段をさらに押し上げるだろう。

実際、アンケートに答えた食品企業の56.2%が、
半年後の10月までに主力事業縮小せざるを得ないと
見込んでいる。資材が手に入らなければ、
出荷そのものが止まり、運び届ける仕組みも滞ってしまう。
もし情勢が落ち着いたとしても、円安の影響は消えず、
現場の混乱が収まるまでにはかなりの時間を
覚悟しなければならない。

値上げの知らせが少なくなったことは、果たして事態が
良くなった証しなのだろうか。それとも、さらに大きな波が
来る前の、つかの間の凪(なぎ)に過ぎないのか。
原材料高(99.6%)や運び賃(73.6%)の重みは、
配送の回数が減ったり、モノが届くかわからない不安が
広がったりといった形で、輸送網のなかに確実に溜まっている。
(樋口信太郎(バス・トラック評論家))
【引用元:Merkmal】
https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/535af3de3e3f9e0bf7471a5811d2b1011c081cb4/

運賃が上がる事で物の値段が上がり生活費が圧迫する。
かといって運賃を上げないと物流業界は切迫して
物流環境の破綻に近づいていくというスパイラルです。
これまでは物流及び運送業界が無理をして成り立っていた
部分がありますので現在の物流状況では仕方がないかと思います。
物流環境の破綻が1番のNGですので。
減税により燃料費が下がってスグに戦争の影響で
燃料費が上がるという最悪な状況ですね。
物流コスト上げて物の値段が上がることは仕方がないので
生活費圧迫を緩和するために減税や社会保険料の減額などで
調整していただくのが良いと考えます。
賃上げは物の値段が上がることに直結しますので
減税と減額が良いと考えます。
てか、まずは国会議員たちの超優遇環境を改善してくれ!
定数削減もしっかりやっていただいて居眠り議員なども
撲滅していただきたい。

contact.jgp

福岡県【筑豊エリア】【北九州エリア】
飯塚市/田川市/嘉麻市/嘉穂郡/直方市/鞍手郡で
物流加工・発送代行・配送代行・商品保管(坪貸し)・賃貸倉庫・
物流倉庫アウトソーシング(委託)をお探しなら
株式会社TransportWunder(トランスポートヴンダー)へ
ご依頼ください。

\ 最新情報をチェック /

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました